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建築家インタビュー#1【素材にこだわる匠の家づくり】

自然素材にこだわり、和モダンのオリジナリティ溢れるオシャレなお家を設計する建築家の遠藤隆吉さん。

今回は、建築家として活躍されているTAKA建築設計室の遠藤隆吉さんに家づくりについてお話を伺いました。

 

インタビュアー:
遠藤さんが建築するうえで特にこだわっているところはどんなところですか?

 

遠藤さん:
特にこだわっているのは素材ですね。コストだけを考えれば既製品に勝てませんが、自然素材は時が経つにつれてその素材によって味わいが出てくるのが大きな魅力ですね。

例えば、最初は辺材(木の外側の淡い部分)と心材(木の中心の濃い部分)のコントラストが強いものも、だんだんと落ち着いて心地よい風合いに変化していく。

時間が経つにつれてお家が劣化していくのではなくて、却って美しくなっていく、時間と共に成長していくのが自然素材の持つ力なんですよ。

 

インタビュアー:
お家が育っていくというのは素敵な表現ですね。

 

遠藤さん:
以前床に杉の木を張ったお家があって、杉の木は柔らかいから傷つきやすいけど、裸足で歩いても温もりが心地よいし子供が転んでも衝撃を和らげてくれたりもして、自然素材を使ったお家は人間に優しい家なんだよね。

それに、自然素材は湿度を調整してくれる機能があって、夏は湿気を吸って冬は水分を放出するから年間を通して室内を快適な空間にしてくれるのも自然素材ならではの魅力だね。

 

インタビュアー:
自然素材はメリットがたくさんあるんですね。
でも全部自然素材だと正直予算もかなり上がってしまうと思うのですが、取り入れるポイントはありますか?

 

遠藤さん:
メリハリをつけることだね。

見せるところは自然素材を使うけど、見えないところ、例えばウォークインクローゼットなんかはベニヤ板にして予算を抑えたりすることで、トータルの予算でバランスを考えて設計しますね。

 

※遠藤さんの過去の設計事例

 

インタビュアー:
予算も含めて全体のバランスを考えていただけるととても家づくりのイメージがしやすいですね。他にも何か遠藤さんが提案していることなどありますか?

 

遠藤さん:
お客様の生き様というか、その人らしさをお家のどこかに表してあげたいと思っていつも設計を考えていますね。

平面図の中だけで家づくりをするんじゃなくて、その人の今までの人生やこれからのストーリーを考えて、その人にピッタリ合うものをいつも探しています。

 

インタビュアー:
遠藤さんならではの遊び心ですね。

 

遠藤さん:
お家ってお金を出して出来上がったものを受け取るのが一般的だけど、私は家づくりの一部分でも参加してほしいなと思っていて、パネルを子供達と一緒に作ったりしてそれがお家の一部になっているというのは楽しいと思うんですよね。

 

インタビュアー:
自分で作ったものがお家の一部になっているのは愛着も違いますよね。
他に家づくりで好きなことや得意なことはありますか?

 

遠藤さん:
木造建築が得意なんだけど、その中でも構造的に見せるのが好きですね。

天井って多くは真っ平らにして屋根裏は隠してしまうことが多いけど、私は屋根裏がもったいないなぁと思うんです。

だから、どうやったら構造を綺麗に見せられるかなと考えるのが好きですね。

でもそのためには部材についても詳しく知らないといけない。一本長いもので構造を表そうとすると値段がとても高くなってしまうので、部材をつなぎ合わせたりして同じようにみせられないかとか、いろんなことを考えて設計していますね。

 

インタビュアー:
確かに遠藤さんの設計されているお家は、縦の空間に奥行きを感じるお家が多い印象です。

 

遠藤さん:
後は、お家は平面で見ててもわからないからプランが固まったら模型を作りますね。
でもここまで作り込む人も少ないんじゃないかな。

 


遠藤さんが完成イメージを手作りで再現したもの。

 

インタビュアー:
本当にリアルにできてますね。いつもここまで作り込むんですか?

 

遠藤さん:
もちろんいつも作りますね。
図面はできてるから、時間はそんなにかからないんだけど。このくらいだと作るのに3日間くらいかな。

 

インタビュアー:
それでも3日間かかるんですね。でも、ここまで具体的にイメージできると後からこうしておけばよかったというギャップもなくてお客様も安心ですね。
相談に来るお客様はどんな人が多いのですか?

 

遠藤さん:
ホームページを見て、広がりある空間作りを求めているお客様が多いですね。ハウスメーカーではそこまでやっているところも少ないので、空間設計にこだわりたい方が相談に来ることが多いですね。

 

インタビュアー:
お家を建てる際に気をつけた方がいいことはありますか?

 

遠藤さん:
周りの環境に合わせて設計することですね。家を建てる時はもちろん隣接しているお家があると思うので、そこまで考慮してプラン設計しないと生活してから困ることがある。

窓と窓が隣と向かい合ってしまって目線が気になるといったように、自分の家だけで考えたらベストでも環境に合わせると良くないこともあるので、私の場合は隣接するお家まで考えて設計していますね。

後は郡山だと季節風があるからね。冬になれば、西風が入ってくるから西に向かってどうしても扉を付けないといけない時にはそこにその風を受けるような扉をつけたり、そういう工夫をその土地に合わせてしていますね。

 

インタビュアー:
土地だけでなく周りの環境まで含めて考えるのが大切なんですね。
最後に、これから家づくりを考えている方にむけて一言いただけますか?

 

遠藤さん:
どうしたらいいんだろうと悶々と悩む前に、ぜひ一度相談に来ていただければ嬉しいです。

建築家は敷居が高いイメージがあると思いますが、私はお話しすることが大好きなので、とりあえず相談してみようというくらいの気持ちで、気軽に門を叩いてほしいなと思います。

最後まで笑顔で気さくにお話ししていただいた遠藤さん。

家づくりで悩んでいる方や、自然素材を使った和モダンのお家に憧れがある方などは、ぜひ遠藤さんに相談してみてはいかがでしょうか?

取材協力:TAKA建築設計室
http://www.taka-a.com/index.html